なかなかお稽古に参加できない時があります。
週1回のお稽古に行けないと、次のお稽古までの日が長いこと長いこと。。。
せっかく身体が合気道を覚えてきていても、あまりにもお稽古の間隔が開きすぎると不安になります。
初心者のころは、お稽古に行けない週が続くと絶望的な気持ちになってしまっていました。
日常生活の中で、合気道につながる鍛錬ができたらうれしいですよね。
合気道は非日常
植芝盛平大先生は、合気道は世の立て直しのために完成を見たという言葉を残しておられるとのこと。
世の立て直しとは、日常とは少しかけ離れた感じを受けます。
実際、合気道で受けが最初に起こすアクションも、日常ではあまり起こる可能性のない形が多くあります。
例えば:
1.片手で相手の手首をつかむ
2.両手で相手の両手首をつかむ
3.正面から剣(丈)で切りつける
などなど。
合気道の動きが非日常だから、日常生活の中で、お稽古不足を補うことはできないのでしょうか?
私の個人的な経験ですが、そんなことはありません。
日常生活の中でも合気道につながる鍛錬ができます。
形だけをなぞらない
合気道のお稽古では、型の練習の前に気(き)を練るルーチンのお稽古があることが多いと思います。
私がお世話になっている道場でも、受け身の練習をはじめ、集中力を高めるための身体の動かし方を全員で行っています。
この練習を自宅でもできたら一番良いと思うのですが、現実その時間もなかなか作れないですし、何よりも、一人で自宅で行うと集中力がおいつかなくて、形だけなぞってしまうことになりかねません。
求めていることが合気道の上達であれば、気の鍛錬のお稽古の形だけをなぞることに意味があるとは思えません。
肩の力を抜く
8年間合気道を続けてきた私が思う自宅での鍛錬方法の一番最初にやるべきことは
「肩の力を抜く」
これに尽きると思います。
肩に力がこもっていないかどうか、日常のあらゆる場面で意識をしてみると、面白い発見があります。
やりたくないことをやっているときは、肩に力が入ってしまっていることがとても多くあります。
そのようなときに、ふっと肩の力を抜いていくと、日常生活の疲れの度合いが大きく変わってきます。
うまく肩の力が抜けない場合には、丹田を意識してみてください。
丹田だけで生きてみる
丹田は、おへその少し下の身体の真ん中にあるといわれています。
おへその下あたりが、自分のすべてだと思って動いてみると、肩の力が抜きやすくなります。
最初のうちは肩の力が抜けないので、丹田に力を入れるか、下腹を引っ込めるつもりで腹筋を使ってみるとよいと思います。
下腹を引っ込めて腸などの内臓がゆらゆら動かないようにすると、肩の力が抜きやすくなることを感じられるはずです。
初心者のうちは、動作の支点を丹田にさだめてみると良いと私は思います。
5分間だけやってみる(まとめ)
日常生活のすべての場面で合気道的な体の使い方ができたら一番効率的で美しいのですが、なかなかそこまでは至りません。
一日5分だけでよいので、合気道的な身のこなしを意識してみると、夕方以降の疲れの度合いの違いに気が付くと思います。
集中していると脳の余計な活動を抑えることができ、ストレスを作り出すことも格段に減ります。
包丁を使うとき肩が張っていたことに気が付いたら、大きな財産になるのではないでしょうか。
ゴミ袋をゴミ捨て場にもっていくときも、腕がゴミ袋を持っているのではなくて、丹田からタコ糸程度の細い糸がゴミ袋を持ち上げている、と思うと余計な力が入りにくい気がします。
最終目標は、丹田の支点の力もなくしていくこと。
私はまだまだそこまで到達できませんが、きっといつかできるようになると信じてお稽古を続けています。