合気道は、畳のしかれている道場でお稽古をすることがほとんどですが、素足がよいのか悩んだ時期がありました。
道場によっては、足袋をはくことを推奨されている場合もあるそうです。
私がお世話になっている道場は特に指定がないので、道場生たちは足袋をはいていたり、靴下をはいていたり、いろいろな人がいます。
足袋のすぐれた点と、ちょっと困る点
武道に足袋って似合いますよね。
合気道では床(畳)を蹴る反動でかけるような技はあまりありません。
自分の体重が素直に足の裏に乗っているかどうか、それを察知するために、足袋はとてもよくできていると思います。
親指だけが独立して自由に動くのですが、力のある親指のパワーは、合気道の技をせき止めてしまうので足の指も常にリラックスしていたほうが良いと思います。
私の場合、足袋をはいていると、足の指に意識を向けることが多くなり、力んでいることに気が付いたり、体重が足のどの部位に乗っているのかわかりやすいのです。
冬は氷のような畳の上でお稽古をするので、足袋をはいていると安心です。
また、受けをとる時に畳に足の爪が引っかかって出血してしまうという惨事も、足袋を履いていればなくなります。
合気道にはオススメの足袋ですが、デメリットもあります。
それは、初心者さんは特に、すぐに足袋がボロボロになってしまうこと。
私はお稽古をはじめたばかりのころ、テンションを上げるために(上げる必要もないってことに今ごろ気が付くわけですが)かわいらしい柄の入った足袋をわざわざ通販で購入していました。
けっして安くない柄足袋は、お稽古に行くたびに洗濯していると、1か月もするとつま先やかかとに穴が開いてしまいます。
初心者さんは足でふんばる技のかけ方をすることが多いので、足袋の消耗も激しいのです。
足袋のデメリットは、お金がかかること。だと思います。
滑り止め付きの足袋や靴下は避けた方がよい
柄足袋はあまりにもコスパが悪いので悩んでいたころ、ホームセンターで10足組の足袋を見つけました。
一組あたりのお値段なんと、柄足袋の1/10以下。
でもよく見ると
「滑り止め付き!」
と書かれています。
足裏に滑り止めが付いていると、力を入れやすく工事現場などでは重宝すると思います。
しかし合気道はただしい姿勢を保ち、床を蹴ったりふんばったりしないで技をかけるお稽古をします。
滑り止めがついていると、ふんばって技をかけるようになってしまうように体が覚えていってしまいます。
滑り止め付きの足袋、靴下は、合気道のお稽古には不向きです。
靴下はどうか
真冬の道場では、先輩女性が靴下を3枚とレッグウォーマーをつけてお稽古している姿を見かけたことがあります。
「冷えちゃうと嫌だから~」
とさわやかに笑っておられました。
リラックスするためには、肉体的な不快感を少しでも軽減させることも大切なことだと思います。
ただ、靴下は足袋とちがい、お稽古をしているうちにくるくるとまわったり、ずれてしまったり、あまり具合がよくありません。
靴下がくるくる回るのは、踏ん張っている証拠に違いないのですが、技の途中途中に靴下をなおすのは、正直みっともない。
靴下は家にいっぱいあって手軽にお稽古に履いていくことができますが、くるくる回ってしまうことを想定しておきましょう。
道場によっては靴下禁止のところもあるそうですので、師範におたずねすることが一番確実ですよね。
素足がやっぱり好き(まとめ)
金魚の柄や唐草模様の柄足袋を一生懸命集めていた時期がありました。
かわいい足袋はテンションがあがるので大好きなのですが、すぐに穴があいてしまうことを思うと今はあまり履くことはなくなりました。
ぴったりフィットする足袋も良いのですが、今は素足のほうが具合が良いように思います。
受けをとるときも、爪が畳にひっかからないように気を付けるようになります。
演武会の時などは、足袋を履くとかっこよく見えて気持ちも引き締まるのですが、普段足袋を履いて練習をしていないと技がうまくかけられないような気がします。
素足も、足袋も、靴下も、それぞれ良いところがあると思います。
普段の自分が一番賢いので、普段から自分の体のベストな環境が何か、感じながらお稽古の準備をしていくとよいのではないでしょうか。
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