合気道では、「力まない」ことが大切と、いろいろな本に書いてあります。
私がお世話になっている道場でも、よく聞かれる言葉です。
「力まない」
「もっと楽にして」
「リラックス~」
などなど、先輩方は、緊張している道場生の力みを抜くために、言葉でも助けてくれています。
私は初心者のころ、先輩方の心遣いをうれしく思いながら、実は、かなーり、プレッシャーに感じていました。
リラックスできないダメな私
私がまさに、この状態でした。
出産前は、パーソナルトレーナーについて、毎日筋トレをしていたのですが、赤ちゃんを抱えて、自由にトイレに行くことすらできない日々。
筋トレの習慣はすっかりなくなってしまいました。
合気道を始めたばかりのころは、お稽古中に、立ったり座ったりすることすら、辛くて辛くて疲れてしまっていました。
相手に腕を握らせるために腕を差し出すことすら、自分の腕の重みが肩にかかり、とんでもなく、つらい。。。
今思うと、よく続けられたなぁ・・・と驚いてしまいます。
立っているのがやっとの状態で、リラックスしようものなら、崩れ落ちるようにへたり込んでしまいますよ。
女性の先輩の中には、私の肩をたたいたり、背中をさすったりして、どうにか力みを抜かせようとしてくださる方もいました。
一瞬ふわりと身体が楽になるのですが、すぐに固まってしまうのです。
そんな自分を自分で「だめな私」と責めてしまったり。
力んでもよかったー私の場合
合気道がうまくなりたい。
先輩みたいにかっこよく技がかけられるようになりたい。
いろんな欲望を抱えてお稽古に通っていた初心者のころ。
先輩のように素敵になるには、リラックスした状態で技がかけられるようにならなければならない。
でも、そのときの私の身体は自分の体重を支えることすら危うくて、よい姿勢を維持することもできませんでした。
見た目だけでもよい姿勢をたもつために、私はしばらくの間、リラックスすることを諦めました。
たぶん、1年以上、リラックスを忘れて、ひたすら、型どおりの身体の動かし方ができることを意識しました。
身体には筋肉がつき、脂肪がそぎおとされ、お尻はカッコよく持ち上がりました。
すると、お稽古が終わるまで、体力が持つようになってきました。
筋肉が整う
先輩が教えてくださることを、1日1つずつ、身に着けるように意識をしはじめました。
「今日は肩の力を抜く」
「今日は足裁きを意識する」
などなど、目標を決めます。
お稽古をしていると、目標を立てたことすら忘れて、一生懸命先輩の型を追いかけるので精一杯になってしまうことも多いのですが、次にがんばろう!と心を入れ替えます。
合気道をはじめてから、私の場合は4年目くらいに、お腹の腰の辺りで身体を支えるということが、どういうことなのか、ぼんやりとわかるようになった気がします。
腰がしっかりしていると、肩の力も、首の力も抜きやすくなります。
いつの間にか少しずつできるように(笑おう♪)
リラックスできなくても大丈夫です。
合気道の初心者の方は、身体の力みを抜くことができない、もしくは、まったくの脱力状態、どちらかの人が多いように思います。
私は力みを抜くことができないタイプでしたが、一時的に筋肉がつき、その後力みを抜くことができるようになってきました。
人によって違うのだと思いますが、力みを抜けないと嘆くのではなく、目標をひとつ決めたら、それ「だけ」を達成するようにしてみることをおすすめします。
「力みを抜く」
という漠然とした目標よりも
「肩の力だけを抜く」
「ふくらはぎだけを抜く」
など、ポイントを指定すると、意識もそちらに行くので、とられている手首のことも気になりにくくなり、よい感じになると思います。
私もまだまだ力みが抜けないですし、体調や心理状態によって毎回変わります。
先輩の中には、力んでいると笑わせてくれる人がいます。
お腹の中から笑うと、身体の余計な力みが抜けることを感じます。
お稽古中に大笑いすることは憚られるのですが、笑いの力はやっぱりすごい!
私は、お稽古以外のときでも、お腹をかかえて笑うことができたら、自分ににじゅうまるをあげています。